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野毛山動物園から少し離れた、説明しづらい場所にひっそりと「大学いも」の看板を掲げている小さなお店があります。なぜ大学いもなのか、いつからやっているのかなどが気になる渋いお店です(miyukidさん)

はまれぽ調査結果!

1953年創業の野毛山「内田大学いも店」は、ひもじい戦争を駆け抜けたお父さんの作る「安く、あと引く美味さのおイモ」をいただくことができる、行列のできる大学いも専門店だった。

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2017年04月20日

ライター:山崎 島

お疲れ様です、山崎ですー。突然ですが、ヤシの木・たぬき・金沢・大学いも・大学で同級だった塚田くん、この5つに共通するのは、山崎が勝手にシンパシーを感じるということだな、と最近気づきました。こんなことを日々考えているなんて、自分大好きな暇人ですよね、救いようがないです。

今回は野毛山にある老舗の大学いも専門店に、取材進行を任せるとキレキレな編集部・岡田と行ってきました。



そもそも大学いも専門店って本当にあるの?

そのお店は野毛山をぐーっと上ったところにあるそうで、岡田と京急線日ノ出町駅で待ち合わせし、桜でも見ながらお山を登ろうやあ、と構えていたらまさかの雨ザンザン降り。厳しい登山となりましたとさ。

 

徒歩30分ほどだったでしょうか(グーグルマップより)
 

雨にまかれて歩いていると「大学いも専門店」って聞いたことないぞ。狐に化かされてるんじゃないか、寅だけど(岡田の名前に『寅』が入っている)と疑いが生まれてくる。そろそろ走って逃げようかな、と思っていると・・・

 

あ!
 

民家の軒先に「大学いも」の看板がありました!!
 

あるんだ、大学いも専門店。しかも閑静な住宅街に忽然と。こういう発見が日常の中の非日常っていうのかもしれない、なんか感動した。

 

そして店構えが渋い
 

横浜のライターを3年弱やらせていただいていますと、入る前から名店が分かるようになる、気がする。・・・ごめんなさい。でもここはきっとただならぬお店に違いないぞ。お邪魔します!

 

お店の中は
 

こんな感じ
 

本当に、お宅の軒先でやっているんですね。わたくし、大好きでございます。なんだか甘いにおイモ漂っていて、ほっこり落ち着く店内。イートインスペースは無く、こちらはテークアウト専門なんだな。

カウンターの奥の調理場には、これまたほっこりする雰囲気の男性がおられた。その方こそ、野毛山の大学いも専門店、ご店主の内田さんなのだ。

 

素敵でしょ
 

取材の旨をお伝えしたところ、お話をお聞かせいただけることになった。
「たくさんの読者がキニナッているお店なんですよ」とお伝えすると、内田さんは嬉しそうでした。



戦争中のひもじさを、ご商売の糧にして

「内田大学いも店」が創業したのは1953(昭和28)年。内田さんは東京のご出身で、ご実家は農家をされており、1949(昭和24)年に親戚を頼ってここ横浜へと来られたのだとか。
「戦争中、食べるものがなくて、イモばかり食べていた。戦争が終わってから美味しいイモを売って、ひもじかった人たちをおなか一杯にさせたいと思って、商売を始めました」と内田さん。

 

今でも100グラム120円からと、安い
 

当初は藤沢市や戸塚の農家からイモを仕入れ、焼きいも屋をされていた。仕入れや仕込み、販売など、すべて内田さんと奥様のお二人でやっていたそう。
「午前4時に起きてトラックで仕入れに行き、帰ってきて大きなツボで仕込んで、リヤカーと自転車で売り歩いていたね。アパートに住んでいたんで、隣の人に朝から何をやっているんだ、って言われたこともあった」

「その頃は焼きいもがとにかくよく売れて、配達先が24軒もあった。すべて自分たちでやるのは大変だったけど、でも人を使うと人件費がかかって、売値が高くなってしまうから、自分たちでやりました」と、開業されたころのお話をしてくださった。

 

ふむふむ
 

しかししばらくして、奥様が体調を崩した。原因は焼きいもを焼くために使用していたコークス(石炭が原料の、炭素を主成分とした多孔質の個体)の煙を吸ったため、のどを痛めてしまったのだ。

それからコークスを使用しない大学いもへと売り物を変更。内田さんのこだわりは「自分が食べてうまい! というのが大前提だということ。だけどうまいだけではダメ。あと引くうまさでなくては」美味しいものはたくさんあるが、あと引くおいしさ、とはまたさらに難しい。戦争でのひもじい思いを糧に、手と足をつかってつかって、内田さんも納得の現在の味に作り上げていったんですね。

 

一生懸命、こだわりを持って走り抜いてきた後ろ姿。言葉が出ない
 


いよいよ大学いもを実食! そのお味は?
 

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