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駅のホームの立ち食いそば屋さんを完全制覇! ~京浜東北線・根岸線編~

ココがキニナル!

駅構内の立ち食い蕎麦屋さんはよく見かけますが、駅のホームにあるお店はだんだん少なくなってきているような気がします。今あるホームの立ち食い蕎麦屋さんを調査してください。味も教えてください(はしのさん)

はまれぽ調査結果!

JR川崎駅~大船駅のホームを歩いて調査。川崎、東神奈川、大船の3駅のホーム上に立ち食いそば屋さんがある

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ライター:カメイアコ

今回のキニナルにもあるように、駅ホーム上にある立ち食いそば屋さんって見かける機会が少なくなっているように感じる。
有名どころだと、JR常磐線我孫子駅にある山下清画伯がアルバイトをしていたという「弥生軒」があるが、はまれぽの調査エリア内にも、探せばきっと歴史のあるお店があるのではないかと期待に胸膨らませ始まる今回の企画。

 

山下清画伯(出典:ウィキメディア・コモンズ)
 

しかし・・・、物事はそう簡単に進まないわけで。綿密に事前調査してもらって、そばを紹介してもつまらない、という編集部・オビナタの提案で、ガチンコでホームの端から端を歩いて、そば屋の有無を確認するというルールが付加された。



そば×鉄道のマニアックな探訪スタート!



JR川崎駅から大船駅、調査エリア内の路線に当てはめると京浜東北線・根岸線の全16駅を1駅ずつ降車し、ホームの端から端までを歩いて調査する。駅によっては乗り換え連絡ができるJRの各線(東海道線、南武線、鶴見線、横浜線、横須賀線)のホームも含めることにした。

 

スニーカー履きました!!!(午前9時の川崎駅前)

 

一応、万歩計アプリもセット(自宅から川崎までの1675歩はマイナス計算)
  

さぁ、川崎駅から大船駅ホームで、どのくらい歩くことになるのやら。そして、ホーム上にある駅そばには何軒出会えるのだろうか(撮れ高があるかとっても心配だよ!)。

 

1番線の東海道線から調査を開始
  

さすが川崎駅。午前9時だし、ちょっと人が引いてくるころかな、と思っていたが、まだまだ通勤の足が途絶えない。人をかき分けて、ホームの端へ向かう。はやくも、「自分何やってんだろう?」感が・・・。

 

端っこ(東京側)に到着
  

これまでホームの端まで歩いたことがなかったので、ちょっとワクワクしている反面、この往復を何度繰り返せば良いのだろうという精神的ダメージが襲う。

 

踊り子号到着を横目に
 


東海道線1、2番ホーム両端(大船側)へ
 

川崎駅の駅舎は近代的なつくりだが、ホームはちょっと昭和な残り香があった。本命の駅そばは見つからず、京浜東北線のホームへ移動した。

 

何やかんやしていたら、はやくも25分経過
 

これは1日がかりになりそうだなぁ、と思っていたら、何やら良い香りが。匂いに釣られて、ホーム中央へ歩みを進めると。

 

あったー!!!! 場所は京浜東北線(3・4番線)ホーム中ほど
 

株式会社日本レストランエンタプライズがフランチャイズ展開する「濱そば」があった。

 

かき揚げそばをポチィ
 

調査に行った時間帯は女性スタッフ1名で切り盛りしているようだ
 


かき揚げそば(380円)を注文
 

出汁は、澄んだ昆布系で砂糖甘く、「田舎のお母さんの味」という感じだ。午前9時30分ごろに食べたので、朝食にぴったりだ。「これから仕事を頑張ってくるよ、おかん」と思わず口に出てしまいそうになったほど。

 

まだまだ客足が途絶えない
 

実家の祖母や母親が作ってくれるおつゆに味が似ていたので、とても懐かしくて心がほっこりとした。

お腹も満たされ、これなら最後まで頑張れるぞ! と意気込んだのも束の間・・・

 

南武線のホームへはこの階段からは行けないんだってさ
 


南武線には駅そばはなかった
 

南武線のホームにはなかったよ。だって、京浜東北線のホームを歩いている時に、隣なのだから見えているんだもの。ないことは知っていたよ。でも、「ホームの端から端まで必ず歩いて調べる」というルールにのっとり、店がないと分かっていても、最後まで歩かなければならないという地獄に、1駅目からはまってしまったと痛烈に思い知らされた。

 

気を取り直して、鶴見駅に向かうも、「あと15駅もあるよ・・・」と編・オビナタがつぶやく

 

到着
 


なし!
 

鶴見駅のホーム両端は、緑の柵があり、備品などの物置があった。

 

鶴見線へ移動。同じJRだが、乗り換え改札がある
 


始発駅だから、レールの始まりが見られる 
 

鶴見駅は、一目で駅そばがないということが分かるくらい、開放感のあるホームだった。

 

レトロな雰囲気がGOOD
 


さて、どんどん行こう、新子安駅
 


傍らを走る横須賀線や京急の電車をお見送りして、東神奈川駅へ
 

まだ3駅目だが、そもそも「駅のホームからホームを歩く必要性はどこにあるのか」と悶々としはじめる。が、編・オビナタは、「ただ電車に乗って、そばを食べるだけなら、ほかの媒体でもできるでしょ?」と、のほほんとのたまうではないか。
確かに、はまれぽらしい企画ではある。ほかのグルメ媒体なら、こちらが「ぜひ歩きたい」と懇願しても却下されるはずだ。こういう企画が通っちゃうのがはまれぽの良い所なんだよなー。

 

東神奈川駅到着
 

なんか、流れ作業になってきたが、東神奈川駅のホーム端は・・・

 

端っこにちょっぴりヨーロピアンな街灯があった
 

駅によって、ホーム端に個性があって面白い。街灯1本でも、景色が変わるとモチベーションも上がる。そして、さらに我々のテンションが上がるものを発見。

 

発見!!!! 場所は京浜東北線と横浜線(3・4番線)のホーム
 

日栄軒(にちえいけん)という立ち食いそば・うどんの店。大人5人も並べば満員というキャパも昔ながらで良い。

 

なんと創業1918(大正7)年の老舗
 

スタッフさんの話では、大正7年から駅そばやラーメン店をはじめ、チェーン展開していたという。現在は東神奈川1店舗だが、根強いファンの多い店だ。

 

オススメだという山菜そば(390円)を注文
 

つゆは、創業当時からかわらず、鰹を丁寧にこして作られる。真っ黒なつゆだが、鰹の出汁が効いていて、体がすべて飲み干したいと願うほどの強烈なうま味を感じる。駅そばの域を越えたおいしさに、驚きのあまり無我夢中ですすった。

 

鰹の出汁がガツンとくる!
 

近ごろは、女性もよく立ち食いそばを利用するようになったが、同店は特に女性のお客さんの来店が多いとのこと。それは、味もさることながら、スタッフのお母さんたちの人柄の良さも理由の一つだと感じた。

「おいしかった、ごちそうさまでした」という一声に、「ありがとうございました。またお待ちしています」との何気ないやりとりに、どうしてこんなにも心が元気になるのだろう。ほんの数分、そば1杯をすすっただけなのに、疲れや不満をすっと取り去ってくれた。

日栄軒のそばで鋭気を養ったのも束の間、いまだに駅の中で迷ってしまう、沿線最大の駅"ラスボス"横浜駅へと向かう。