超過酷!? 横浜市民を守る「消防団」ってどんな訓練をしている?
ココがキニナル!
横浜市消防団の日常の活動について知りたいです。ご調査願います(いちやんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
消防団員の大半は会社員や自営業などの社会人。仕事が終わった夜間や土日を使って訓練、火災や水害が起こったときに出動する非常勤特別職の地方公務員!
ライター:桐生 由美子
消防団って何?
火災や災害のときにサイレンを鳴らしながら、消防車で出動して消火などを行う消防隊員。ひとくくりに消防隊員といっても、実はその現場では横浜市の職員である消防局員のほかに「消防団員」も活動していることを知っているだろうか?
「消防団」とは、横浜市消防局の消防本部や消防署と協力して活動する市町村の消防機関のひとつ。火災の警戒や鎮圧、災害の防除や被害を軽減することが主な活動内容だ。
市町村に消防団が置かれるようになったのは1947(昭和22)年。横浜市で団員になれる年齢は18歳~70歳まで。各区に居住・勤務または在学している、日本国籍の人なら男女問わず入団することができる。もちろん有志で、だ。
消防団は市町村長が管理している
横浜市の消防団は20団体。中区のみ3消防団が、17区それぞれに1消防団が置かれている(平成25年4月1日現在)。
消防団員数は、7154人。条例定数が8305人なので、少なめなのが現状だ。また1997(平成9)年度から女性消防団員の採用が始まり、横浜市では856人の女性が活動している(平成25年4月1日現在)。
また消防団は有志の団体ではあるが、ボランティアとは違う。年額報酬として年間2万7000円※(団員)と災害出場1回ごとに3400円を支給される、「非常勤特別職の地方公務員」という位置づけになる。
※年額報酬は階級により支給される額が異なる。
では、消防の知識がなくても団員になることはできるのか? 消防団とは実際にはどんな活動をするのか?
対応してくださったのは、総務部総務課 消防団係 消防士長の炭竃(すみかま)建太郎さん。
「月に1~2回、消防団の分団ごとに訓練をやっていますから、始めから消防の知識がなくても大丈夫です」とのこと。しかも、「実際の訓練を見学してみてはいかがですか?」という願ったり叶ったりのご提案!
そこで、数日後「みなとみらい耐震バース」で行われる「遠距離大量送水訓練」を、急きょ見学させていただくことになった。
消防署職員と消防団員がタッグを組む訓練
訓練に参加するのは、横浜市鶴見消防署・西消防署、そして横浜市鶴見消防団・西消防団。合計約150人の消防署職員と消防団だ。
整列と同時に消防署職員から訓練の指示が始まる
ぴしっと整列し、職員の声に耳を傾ける団員。今日は、「大規模地震発生時の木造密集地での火災と断水を想定した消火訓練」を実施するとのこと。消防署職員と消防団員の連携活動も兼ねた訓練だ。
職員の説明を真剣に聞く団員
説明が終わると、消防艇から送水するためのホースや器具の説明がスタート。
「左向け左!」「前へ進め!」号令とともに消防艇へ移動
鶴見水上消防出張所からやってきた消防艇
大規模な火災の場合、6ヶ所に設置されている大砲のようなものからも放水される。
消防署長から説明と指示を受ける消防署職員と消防団員
消防艇からの放水は、船の底からくみ上げた海水を、船に接続したホースを通して放水するという流れ。器具やホースの種類は多く、つなぎ方を間違えると放水できないだけではなく、事故につながる危険もあるのでしっかりと説明を受ける。
放水に使うホースや接続金具
真剣に説明を聞く団員
ホースを接続するのは消防艇側面にあるココ