馬車道の「六道の辻通り」は仏教と関係あるの?
ココがキニナル!
馬車道の勝烈庵裏に六道の辻通りという石碑があります。六道は仏教用語のようですが、何か関係ある通りなのでしょうか? 由来や石碑が置かれた経緯が気になります!(マイコデラックスさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
仏教とは関係なく、かつて六筋の道があったことから「六道の辻」と呼ばれていた説が有力。1999(平成11)年、周辺道路の整備にあわせて石碑が置かれた
ライター:橘 アリー
「六道」と聞くと、キニナル投稿にあるように、仏教用語のことだと思う方が多いのではないだろうか。
六道には、「天道」「人間道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」があり、これらの世界へ生まれ変わる時に通る道とされている。道路に「六道の辻通り」という石碑が立っていると、さて、今、自分が立っているのは何道なのか、と考えてしまうかもしれない。
また、「六道の辻」と聞いて有名なのは、京都・東山区にある六道珍皇寺の周辺。平安京の葬送の地にあたり、冥界への入口と考えられていたことからこの名前がつけられた。馬車道にもこのようないわれがあるのだろうか?
もし「六道」が単純に「6つの道」のことだとしても、ここは四つ角なので、隠れた2本の道がどこかにあるようで、なお気になる。
四つ角なのに、「六」道の辻通り?
まずは、現地へ行って石碑を確認してみることに。
JR関内駅を背に、馬車道通りから常盤町通りへ左に曲がって少し行くと、「六道の辻通り」の石碑が見えてくる。
馬車道方面から見た「六道の辻通り」の様子
石碑は、勝烈庵の横の歩道に立っている。
正面から見た石碑の様子
後ろには、ひらがなで「ろくどうのつじどおり」と書かれている
地図上では中央の赤点あたり(Googleマップより)
「平成11年3月」という年月が刻まれているので、立てられてから14年と、まだ新しいものであるようだ。
そして、石碑には、それ以外の事は何も記されていない。
石碑の周辺を探してみても、これがどのようなものなのか分かるようなものは何も見当たらない。四つ角に、その由来がわからないまま、「六道」と書かれた石碑が立っているのは、やはり不思議な光景である。
別の方向から見ても道はやはり四つ角である
現地の様子が分かったところで、なぜ石碑を立てたのか、そしてなぜ「六道の辻通り」と呼ばれるようになったのか、横浜市の道路局へ問い合わせてみた。
すると、「その石碑に関しては馬車道商店街の方が詳しいのではないか」とのこと。
そこで、馬車道商店街協同組合を訪ねてみた。