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港北区にある鉛筆型車止めの正体は?

ココがキニナル!

港北区で鉛筆型の車止め(?)を見かけました。少し離れたお宅でも似たようなもの(但し、長さが異なる)を発見。偶然の一致なのかちょっと気になってしまいました。(ぱぱさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

鉛筆型の車止めの正体は、今から40~50年前に東海道新幹線の工事にも使われた基礎工事用の杭の余剰を利用したものでした!

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ライター:吉澤 由美子

鉛筆の形をした車止め。実はよく通る細い路地にもあって、目にするたびに気になっていた。
電柱くらいの太さで、膝くらいの高さ。円錐形の上部には鉄がかぶせられている。
 


見た目は本当に鉛筆。なんだかちょっとかわいい


私の知っているのは川崎市高津区で見つけたもの。
キニナルにぱぱさんが投稿してくださったのは、横浜市港北区の2つ。

勝手に「車止め鉛筆」と名前をつけて呼んでいたけれど、これっていったいどういうものなんだろう。



車止め鉛筆 現場検証



さっそく、港北区の車止め鉛筆を確認するため現地に向かう。

新横浜駅の東側付近は、坂が多くアップダウンの激しい地域。細い路地がクネクネと何本も走っている。その中にあってやや平坦になった場所の三叉路と、T字路に車止め鉛筆はあった。
ひとつは民家の塀の角。道が二股に分かれる鋭角の頂点に車止め鉛筆がある。
 


かなり使い込んで短くなった鉛筆っぽい


塀がそのまま鋭角に尖っていたらちょっと危険な感じがする場所に、丸い車止め鉛筆があることでちょっと柔らかく、かわいい雰囲気だ。

もうひとつは民家の生垣と奥にあるアパート入口の間、先ほどより少し背の高い車止め鉛筆がある。
 


こちらはかなり背が高い


どちらのお宅も残念ながらお留守。アパートの管理会社に電話してみるも、「最近そのアパートの管理をはじめたので、昔のことはわからない」とのこと。

そこで、もう少し詳しいことがわからないかと川崎市高津区の車止め鉛筆も改めてじっくり見に行くことに。
こちらは、アパートの前にある駐車場とゴミ置き場の角に車止め鉛筆がある。
 


電柱の手前、駐車場の敷地と道路の間にあった


すぐ隣に電話会社の電柱があって、太さはほとんど同じくらい。コンクリートの質感も変わらないので、もしかしたら車止め鉛筆は電柱を切断したものかも?



車止め鉛筆は切断した電柱なのか?

車止め鉛筆は電柱を切断したものなのか、最初にうかがったのは県庁近くにある東京電力株式会社神奈川支店。

設備部配電業務支援グループの大塚さんと西脇さんによると、東京電力の電柱は廃棄する場合、必ず根本まで抜くとのことで、こうした形で残すことはありえないらしい。

さらに、電柱は鉄筋が入っていて、中が空洞という構造になっている。

車止め鉛筆は、上部にかぶせられた鉄の部分をよく見ると少し錆びてめくれ上がっており、中心までコンクリートが詰まっていることがよくわかるし、鉄筋の存在も見えない。
 


上部の鉄がはがれた部分から中が見える


さらに、電柱や設備を管理する図面でも確認していただき、車止め鉛筆は東京電力の設備ではないことがはっきりとわかった。

念のため、NTT東日本にも問い合わせてみたが、やはり電柱は利用終了後、産業廃棄物として粉砕処理を行っており、根元だけ残すということはありえないとのこと。

確かに不要になった電柱をきれいな円錐形に削るのは、手間がかかりそうだし、騒音も相当ありそうだ。それだったら完全に抜いてしまった方が簡単かもしれない。

ということで、車止め鉛筆は電柱を切断したものではなかった!